こどもの日(端午の節句)が近づくと、リサイクルショップや買取店には五月人形に関する問い合わせが急増します。しかし、その多くは「処分したいけれど、ゴミに出すのは忍びない」「供養にお金がかかるから引き取ってほしい」といった、処分を前提とした相談です。
一般的に、節句人形は「子供の厄(やく)を代わりに引き受けるお守り」とされており、中古品を飾るのは良くないという風習がありました。そのため、国内の中古市場では敬遠されがちだったのが事実です。
しかし、それはあくまで「日本国内だけ」の話です。
現在、世界的な「SAMURAI(サムライ)」ブームにより、日本の五月人形、特に「兜(かぶと)」や「甲冑(かっちゅう)」がアート作品として海外で爆発的な人気を集めています。押し入れに眠っているその古い箱は、単なる不用品ではなく、海外のコレクターが喉から手が出るほど欲しがっている日本の伝統工芸品かもしれません。
この記事では、遺品整理で出てきた五月人形がなぜ今高く売れるのか、どのようなものが高額査定になるのかを詳しく解説します。
雛人形とは違う!「兜・甲冑」だけの特別な強み
雛人形は繊細な布や髪の毛で作られているため、湿気や経年劣化に弱く、また海外への輸送も困難です。一方で、五月人形の主役である「兜」や「鎧(よろい)」は、金属、革、漆(うるし)などの堅牢な素材で作られています。
海外での需要が高い理由
海外の富裕層や日本文化ファンにとって、これらは「子供の人形」ではなく、「サムライ・スピリットを感じるインテリア」として認識されています。自宅のリビングや日本食レストラン、ホテルのロビーなどに飾るために、多少古くても迫力のある兜や鎧を探しているバイヤーが世界中にいます。
そのため、国内では需要が低いとされる古い五月人形でも、海外への販路を持つ買取店であれば、しっかりとお値段をつけることが可能です。
高額買取が期待できる「3つのタイプ」
ご自宅にある五月人形が、以下のどれに当てはまるか確認してみてください。
1. 実際に「着用できる」サイズの兜・甲冑
もし、その兜や鎧が子供(あるいは大人)が実際に身につけられるサイズであれば、高価買取の大チャンスです。観賞用の小さなミニチュアよりも、「着れる」ものの方が圧倒的に人気があります。
特に、大人が着れる「等身大」の甲冑は、イベント用や海外のコスプレ需要、博物館クラスの展示用として数十万円以上の値がつくこともあります。
2. 有名な「甲冑師(かっちゅうし)」の作品
雛人形と同じく、五月人形にも有名な作家(職人)が存在します。兜が入っている木の箱(共箱)の蓋の裏や立て札を見てください。以下の名前があれば、高額査定が期待できます。
- 鈴甲子雄山(すずきね ゆうざん)
- 平安道斎(へいあん どうさい)
- 加藤一冑(かとう いっちゅう)
- 平安武久(へいあん たけひさ)
これらの名匠の名前があれば、工芸品としての価値が保証されているため、高額査定になります。
3. 明治・大正・昭和初期の「古い武者人形」
兜飾りではなく、金太郎、桃太郎、弁慶などの人の形をした「武者人形」も人気です。最近の量産品は顔がソフビやプラスチックですが、古い時代のものは「陶器」や「練り物」で作られており、表情に迫力があります。
これらは骨董品(アンティーク)として評価されるため、箱がボロボロでも、着物が古びていても問題ありません。
サビていても、紐が切れていても大丈夫
「蔵から出てきた鉄の兜。サビだらけだし、威(おどし=パーツを繋ぐ紐)が切れてバラバラになりそう」
そのような状態でも、絶対に捨てないでください。
アンティークの価値
むしろ、プラスチックやアルミで作られたピカピカの現代品よりも、鉄で作られた重厚なアンティークの方が、海外では「本物の味がある」として好まれる傾向があります。
紐の切れや漆の剥がれは、専門の職人が修復できます。サビもまた、時代を経た美しさ(時代色)として評価されることがあります。ご自身で磨いたり、洗剤を使ったりすると、かえって価値を下げてしまう恐れがありますので、ホコリを払う程度で、そのままの状態で見せてください。
ガラスケース入りや、最近の量産品は?
一方で、買取が難しいものも正直にお伝えします。ショッピングモールなどで購入された、ガラスケースに固定されているタイプの五月人形や、大量生産された比較的新しい(平成以降の)コンパクトな兜飾りは、中古市場での供給過多により、お値段がつきにくい傾向にあります。
例外もあり
ただし、ケース入りであっても、中の兜が有名作家のものであったり、銀や金などの貴金属が使われていたりする場合は買取可能です。自己判断で「ダメだ」と決めつけず、まずはご相談いただくのが確実です。
思い出の品を、次の世代へ「出張買取」で繋ぎます
五月人形、特に鎧飾りや兜飾りは、箱がいくつにも分かれており、非常に場所を取ります。また、鉄製のものは重量もあり、持ち運ぶのも一苦労です。
「息子が大きくなって飾らなくなった」
「実家の整理で出てきたけれど、どうしていいか分からない」
そんな時は、出張買取をご利用ください。重たい箱を動かす必要はありません。私たちがその場で箱書きや兜の作りを確認し、適正な価値を査定します。
まとめ
日本では役目を終えた五月人形も、海を渡れば「クールな日本の象徴」として、第二の人生を輝かせることができます。供養処分をする前に、ぜひ一度、その価値を確かめさせてください。

