実家の「こけし」、ただのお土産と捨ててない?高値がつく「伝統こけし」と作家名の見分け方

実家の玄関やテレビボードの横、あるいはガラスケースの中に、じっとこちらを見つめる「こけし」の集団がいませんか?昭和の旅行ブームの時代、多くの家庭で旅の思い出としてこけしが買い求められました。

遺品整理や実家の片付けをするご家族にとって、これら大量のこけしは処分に困る筆頭格です。
「なんとなく顔があって捨てにくい」
「でも飾る場所もないし、正直ちょっと怖い」
「観光地のお土産だから、売れるわけがない」

そう考えて、お寺でお焚き上げをしたり、ゴミとして処分したりする方が大半です。

しかし、その判断は少し早計かもしれません。実は、ただの木の人形に見えるその中に、1体で数万円、時には数十万円の価値を持つ「伝統こけし」や「作家物」が紛れ込んでいる可能性があるのです。

この記事では、買取のプロが教える「価値あるこけし」と「お土産こけし」の見分け方について詳しく解説します。


目次

そのこけし、実は「アート作品」かもしれません

一見すると同じように見えるこけしですが、大きく分けて「お土産こけし(新型こけし)」と「伝統こけし」の2種類が存在します。

お土産こけしと伝統こけしの違い

お土産こけしは、観光地で大量生産されたもので、残念ながら中古市場ではお値段がつきにくいのが現状です。一方で、東北地方の温泉地などで、師匠から弟子へと型を受け継ぎながら作られる**「伝統こけし」**は、立派な伝統工芸品です。

これらは現在、第3次こけしブームと呼ばれる再評価の流れの中にあり、日本の若い女性(こけ女)や、海外のデザイナー、コレクターから熱烈な支持を受けています。特に、すでに亡くなられた有名作家(工人)の作品は、二度と手に入らないため、骨董品としての価値が非常に高くなっています。


捨てる前にここをチェック!「底」にある署名

ご自宅のこけしが売れるかどうかを見分ける、最も簡単な方法があります。それは、こけしをひっくり返して「底」を見ることです。

もし、底に筆で名前(署名)や年齢などが書かれていたら、それは作家の手による作品である可能性が高いです。

1. 「伝統こけし」の署名

東北6県で作られる伝統こけしには、必ず作った工人(こうじん)の名前が入っています。「鳴子(なるこ)」「土湯(つちゆ)」「遠刈田(とおがった)」といった産地名と一緒に名前があれば、ぜひ査定に出してください。特に、戦前や昭和初期に作られた古いものであれば、木の色が飴色に変色していても、驚くような高値がつくことがあります。

2. 「創作こけし」の署名

伝統的な形にとらわれない、芸術的なデザインのこけしです。おかっぱ頭ではなく、髪を結っていたり、着物の柄がモダンだったりします。こちらは群馬県などを中心に作られており、**「関口三作(せきぐち さんさく)」「石原日出男(いしはら ひでお)」**といった有名作家の作品であれば、高価買取の対象です。


有名な産地と特徴の例

もし、以下のような特徴を持つこけしがあれば、それは伝統こけしの可能性大です。

  • 首が回る(鳴子系):首を回すと「キュッキュッ」と音が鳴るのが特徴です。宮城県の鳴子温泉で作られています。
  • 頭に赤い飾りがある(遠刈田系):頭のてっぺんに赤い放射状の模様(てがら)が描かれています。
  • 頭に蛇の目模様(土湯系):頭に黒い輪っかの模様が描かれています。

これらは単なるおもちゃではなく、収集アイテムとして確立されたジャンルです。


汚れていても、絶対に「水拭き」しないで!

古いこけしは、ホコリを被っていたり、色がくすんでいたりすることがよくあります。しかし、綺麗にしようとして濡れた雑巾で拭くのは絶対にNGです。

水拭きがNGな理由

こけしの染料は水に弱く、水拭きをすると顔や着物の模様が一瞬で滲んで消えてしまいます。「のっぺらぼう」になってしまうと、どんなに有名な作家の作品でも価値はゼロになってしまいます。

ホコリを乾いた布で軽く払う程度にとどめ、汚れはそのままで査定に出してください。また、白い粉を吹いている場合(ロウが浮き出ている状態)も、無理に磨く必要はありません。


大量にあるなら、箱ごと出張査定へ

「どれが伝統こけしで、どれがお土産品か、素人には見分けがつかない」
「数十体あって、重くて持ち運べない」

そんな時こそ、出張買取のメリットが活きます。

まとめて査定のメリット

こけしは、1体ずつではお値段がつかない場合でも、数十体まとめて査定することで、「こけし山」として買取できるケースがあります。中にお宝が混ざっていれば、それをしっかりとピックアップして個別に高額査定を行います。


まとめ

捨ててしまえばただの可燃ゴミですが、見方を変えれば「日本の伝統文化」です。誰かが大切に作ったこけしを、次のコレクターへと橋渡しするお手伝いをさせてください。

「こんなに沢山あって恥ずかしい」などと思わず、そのままの状態で拝見できるのを楽しみにしております。ぜひ、ゴミ袋に入れる前に一度ご相談ください。

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