「実家の整理をしていたら、巨大なマッサージチェアが出てきた。誰も使わないけれど、どうやって処分すればいいの?」
「引越し先に持っていけないから手放したい。でも、こんなに重いものを運び出せるか不安…」
マッサージチェアは「家具」であると同時に「精密機械」でもあります。その重量は70kg〜100kgを超えることも珍しくなく、家庭にある不用品の中で最も処分難易度が高いアイテムの一つと言っても過言ではありません。
「古いから捨てるしかない」と諦めて、高額な処分費用を払おうとしていませんか?
実は、マッサージチェアは条件さえ合えば、処分費用がかかるどころか、現金化できる可能性があります。
この記事では、マッサージチェアを買取に出す際に知っておくべき「製造年数の基準」や「搬出のコツ」、そして「査定額を左右するポイント」を徹底解説します。遺品整理や引越し前で、一刻も早く、かつ賢く手放したい方はぜひ参考にしてください。
マッサージチェア買取は「製造5年以内」が運命の分かれ道
まず、お持ちのマッサージチェアが「売れるか、処分か」を判断する最大の基準をお伝えします。それは、「製造から5年以内かどうか」です。
なぜ「5年」が基準になるのか?
冷蔵庫や洗濯機などの白物家電と同様に、マッサージチェアにも「売り時」があります。5年という数字には、明確な理由があります。
- モーターとエアバッグの寿命: マッサージチェアの心臓部であるモーターや、揉み心地を左右するエアバッグは消耗品です。一般的な使用頻度において、不具合が出始める目安が5〜7年と言われています。
- メーカーの部品保有期間: 家電製品には、製造終了後にメーカーが修理用部品を保有する期間(補修用性能部品の保有期間)が定められています。マッサージチェアの場合、これが約6〜7年です。製造から5年を過ぎると、故障した際に修理ができなくなるリスクが高まるため、再販価値がガクンと下がります。
- 衛生面での需要: 直接体に触れる商品であるため、年数が経過したものは衛生面を気にする買い手が多く、新しいモデルほど需要が集中します。
製造年式の確認方法
多くのマッサージチェアは、本体の背面(下部)や、電源コードの付け根付近に貼られたシールに製造年式が記載されています。「20XX年製」という表記を必ず確認してから査定を申し込みましょう。
もし製造から10年以上経過している場合は、残念ながら買取は難しく、有料での処分(引き取り)になる可能性が高いと覚悟しておきましょう。
高額査定が狙える人気メーカーの資産価値
マッサージチェアは、メーカーによって「資産価値」が大きく異なります。定価が高い高級機ほど中古市場での人気も高く、買取価格がつきやすい傾向にあります。
高評価になりやすい「3大メーカー」
以下の国内メーカー製であれば、多少年式が古くても(5〜7年程度)、状態次第で買取対象になる可能性が高いです。
- フジ医療器(FUJIIRYOKI): マッサージチェアのパイオニア。耐久性が高く、中古市場でも圧倒的な人気を誇ります。
- パナソニック(Panasonic): 「リアルプロ」シリーズなどは知名度が高く、指名買いも多いブランドです。
- ファミリーイナダ(FAMILY INADA): 医療機器としての側面を強調したモデルが多く、根強いファンがいます。
これらのメーカーの上位モデルは定価が30万〜50万円と非常に高額なため、「新品には手が出ないけれど、良いものが欲しい」という中古需要が常にあります。
通販モデル・無名メーカーの場合
一方で、テレビ通販などで購入した5万〜10万円前後のモデルや、海外の無名メーカー製品は注意が必要です。
これらは元々の定価が安いため、中古販売価格がつきにくく、出張買取の経費(人件費・運搬費)を差し引くと「買取不可」となるケースが少なくありません。
ただし、「製造から1〜2年以内」「使用回数が極端に少ない美品」であれば、値段がつく可能性は十分にあります。
最大の難関!「搬出」と「設置場所」の落とし穴
マッサージチェアを売る際、査定額以上に重要になるのが「家から出せるかどうか」です。どんなに高級なチェアでも、搬出ができなければ買い取ることはできません。
2階設置やクレーン作業が必要な場合
一戸建ての2階や、エレベーターのないマンションの上層階に設置している場合は要注意です。
- 階段の幅と形状: 階段の幅が70cm〜80cm以上あり、かつ踊り場で回転できるスペースがないと、人力での搬出は不可能です。
- クレーン作業のコスト: 階段から出せない場合、窓からクレーン車で吊り下げる作業が必要になります。これには数万円単位の費用がかかるため、買取金額から差し引かれるか、最悪の場合は作業自体を断られることもあります。
事前に測るべき「ドア幅」と「廊下幅」
査定を依頼する前に、必ず搬出経路のサイズを測っておきましょう。
- 部屋のドア幅(ドアノブの出っ張り分を引いた有効幅)
- 廊下の幅(曲がり角がある場合は特に注意)
- 玄関の間口
最近のマッサージチェアは、肘掛け部分を取り外して幅を狭くできるモデルもあります。取扱説明書やメーカーサイトで「搬入出時の最小寸法」を確認し、査定員に伝えることがスムーズな取引のコツです。
査定額を大きく下げる「合皮の劣化(加水分解)」
マッサージチェアの査定で、機能面以外に最も厳しくチェックされるのが「合成皮革(合皮)の状態」です。
加水分解によるポロポロ剥がれ
マッサージチェアの座面や背もたれに使われている合皮は、湿気や汗、経年劣化によって「加水分解」という化学反応を起こします。表面がベタベタしたり、ポロポロと剥がれ落ちてきたりする現象です。
この劣化が始まると、修復には張り替えが必要となり、非常に高額なコスト(数万円〜十数万円)がかかります。そのため、広範囲に合皮の剥がれがあるマッサージチェアは、基本的に「買取不可」となる可能性が高いです。
多少の劣化なら売れる?
座面のごく一部のひび割れや、目立たない場所の小さな傷程度であれば、減額対象にはなりますが買取してもらえるケースがあります。
しかし、触ると粉が落ちる状態まで進行している場合は、再販が不可能なため、処分費用を払っての引き取りになることが一般的です。
「処分」だと数万円?買取でプラスにする賢い選択
最後に、マッサージチェアを「捨てる」場合と「売る」場合のコスト差について考えてみましょう。
処分には高額な費用がかかる
マッサージチェアは「適正処理困難物」に指定されている自治体も多く、粗大ゴミとして出せない場合があります。その場合、専門の回収業者に依頼することになりますが、以下の費用が発生します。
- 回収基本料金: 3,000円〜5,000円
- 重量物作業費: 5,000円〜10,000円
- 搬出費(2階など): 5,000円〜20,000円
トータルで2万円〜3万円以上の出費になることも珍しくありません。
買取なら「マイナス」が「プラス」に
もし買取が成立すれば、この処分費用がゼロになるだけでなく、数千円〜数万円の現金が手に入ります。
買取を成功させるための4ステップ
- 製造年を確認する: 5年以内ならチャンス大。
- 動作確認をする: 全コース正常に動くか、異音はないか。
- 簡易清掃をする: 隙間のホコリを取り、全体を拭き上げる。
- 搬出情報を伝える: 設置階数、エレベーターの有無、間口サイズを正確に伝える。
特に遺品整理や引越しのタイミングでは、「面倒だから」とお金を払って処分してしまいがちです。しかし、まずは一度、出張買取を行っている業者に査定を依頼してみることを強くおすすめします。
「ゴミだと思っていたものが、実はお金になった」というケースは、マッサージチェアではよくある話です。賢く手放して、スペースもお財布もスッキリさせましょう。

