へこんだ「キューピー人形」、捨てたら損!戦前の「セルロイド人形」が軽くても高く売れるワケ

実家の整理や遺品整理をしていると、古いおもちゃ箱の底から、驚くほど軽くて、少し独特な匂いのする人形が出てくることがあります。
羽が生えた愛らしい赤ちゃん、「キューピー人形」。あるいは、黒猫の「ミーコ」や、文化人形など。

手に取ってみると、今のプラスチック製の人形とは全く違う、卵の殻のように薄くて頼りない手触り。
「なんだかペコペコしていて安っぽいな」
「頭がへこんでいるし、薄汚れているから捨ててしまおう」

もし、そう判断して燃えるゴミの袋に入れようとしているなら、その手を止めてください。
その「安っぽくて軽い人形」は、実は戦前(昭和初期以前)に作られた貴重な「セルロイド人形」であり、コレクターの間では数万円、時には十万円を超える高値で取引される「超・希少品」かもしれないのです。

この記事では、買取のプロが教える「セルロイド人形」の驚きの価値と、ゴミと間違えないための見分け方について詳しく解説します。


目次

なぜ、ペコペコの軽い人形が高く売れるのか?

現在のおもちゃの主流は「ソフビ(ソフトビニール)」やプラスチックですが、戦前の日本では「セルロイド」という素材が使われていました。
セルロイドは、世界で初めて作られたプラスチックの一種で、非常に薄く、軽く、加工しやすいのが特徴です。

セルロイドの特徴とその魅力

セルロイドは、木綿と硝酸を原料に作られた素材で、独特の光沢と温かみのある質感が特徴です。
その薄さと軽さから、子供が扱いやすいおもちゃとして広く普及しました。また、加工がしやすいため、細かいディテールや表情を持つ人形が作られ、当時の子供たちにとって憧れの存在でした。

しかし、セルロイドには「非常に燃えやすい」「衝撃で割れやすい」という大きな欠点がありました。そのため、戦後の昭和30年代頃から、より安全なソフビへと切り替わっていき、セルロイド人形は姿を消しました。

現存数の少なさが価値を高める

セルロイド人形は、戦火や災害、そして子供たちの遊びによる破損を乗り越えて生き残った、奇跡のような存在です。
その「圧倒的な希少性」と、セルロイド特有の温かみのある質感、レトロな表情に魅了されるコレクターが後を絶たず、価格が高騰しているのです。


これが目印!セルロイド人形の見分け方

ご実家の人形がセルロイド製かどうかは、以下のポイントで簡単に見分けることができます。

1. 驚くほどの「軽さ」と「薄さ」

セルロイド人形を手に持った瞬間、「えっ、中身が入っていないの?」と思うほど軽いです。
指で軽く押すとペコペコとへこむような薄さがあり、ソフビの弾力とは全く違う感触です。この軽さと薄さが、セルロイド特有の特徴です。

2. 独特の「匂い」

人形の匂いを嗅いでみてください。防虫剤の樟脳(しょうのう)のような、少しツンとする独特の懐かしい匂いがしたら、ほぼ間違いなくセルロイド製です。この匂いは、セルロイドの原料である硝酸セルロースが原因です。

3. 背中の「刻印(マーク)」

人形の背中や足の裏を見てください。以下のような刻印があれば、セルロイド人形である可能性が高いです。

  • 〇の中に「〄(セキグチ)」のマーク
  • ひし形に「K(キューピーのK)」
  • 「JAPAN」や「MADE IN OCCUPIED JAPAN(占領下の日本製)」の文字

これらの刻印は、戦前から戦後直後にかけて作られたセルロイド製品の証拠です。


へこんでいても、汚れていても大丈夫

セルロイド人形は非常にデリケートなため、古いものであればダメージがあるのが当たり前です。
しかし、これらのダメージがあっても、価値が大きく損なわれるわけではありません。

頭や体がへこんでいる

セルロイド人形の頭や体がへこんでいる場合、熱湯をかけると直ることもありますが、素人判断で行うのは危険です。変形や変色を引き起こし、取り返しがつかなくなる可能性があります。へこんだままの状態で査定に出してください。

手足をつなぐゴムが伸びている

セルロイド人形の手足は、内部のゴムで繋がれています。このゴムが劣化して関節がプラプラしていても、修理可能ですので問題ありません。

薄汚れている、色が剥げている

経年劣化による汚れや色剥げは、コレクターにとって「時代感」として評価されることがあります。絶対に洗剤や薬品で拭かないでください。セルロイドは非常にデリケートな素材で、薬品が原因で溶けてしまうことがあります。


ゴミだと思っていた人形が、まさかのお宝に

遺品整理の現場では、ご遺族が「こんなのゴミですよね」と差し出したダンボール箱の中から、貴重な戦前のセルロイド製キューピーが何体も見つかり、合計で数十万円の査定額になったケースも珍しくありません。

軽くて、へこんでいて、薄汚れた人形。それが、日本の玩具の歴史を語る上で欠かせない「文化遺産」である可能性があります。


捨てる前に、専門家に相談を!

セルロイド人形は、戦前の日本の技術と文化を象徴する貴重な遺産です。
自己判断で処分する前に、ぜひ一度、私たち専門家の目を通させてください。出張買取なら、ご自宅にいながら、その価値を確かめることができます。

あなたが「ゴミ」だと思っていた人形が、思わぬ高額査定につながり、遺品整理の費用や実家のリフォーム代の足しになるかもしれません。捨てるのは、査定を受けてからでも遅くはありません。

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