【遺品整理】囲碁・将棋盤・碁石・将棋駒は売れる?趣味道具コレクションの価値と見極め方

遺品整理の際、和室の隅や押し入れの奥から、ずっしりと重い木箱に入った囲碁盤や将棋盤が見つかることは珍しくありません。

「使い込まれていて古そうだけれど、価値が分からない」
「重くて大きいから、処分するしかないのだろうか?」

一見すると、ただの古い遊戯道具に見えるかもしれません。しかし、安易に処分を決断するのは非常にもったいないことです。囲碁や将棋の道具は、使われている**「素材」、手掛けた「作家」、そして「作り」**によって、実用品の域を超えた工芸品・美術品としての価値を持つ、非常にコレクション性の高いジャンルなのです。

本記事では、なぜ遺品整理で出てくる囲碁・将棋道具が高値で取引されるのか、どのような品物に価値があるのか、そして価値を正しく見極めるためのポイントを、7000文字を超える詳細な解説でお届けします。故人が愛用した趣味道具に秘められた本当の価値を知り、次の世代へと大切に橋渡しするための一助となれば幸いです。

目次

なぜ囲碁・将棋道具は売れるのか?3つの大きな理由

骨董品や絵画と並び、囲碁・将棋道具が専門の買取市場で高く評価されるのには、明確な理由があります。それは、単なるゲームの道具ではなく、日本の伝統文化と職人技が凝縮された「作品」として捉えられているからです。

① 素材そのものに希少価値がある世界

囲碁盤や将棋盤、そして碁石の価値を決定づける最大の要素は「素材」です。特に、現在では伐採が禁止されていたり、採取が困難であったりする希少な天然素材が使われている場合、道具そのものが資産的な価値を持ちます。

  • 盤の木材(本榧など): 盤に使われる木材の最高峰として知られるのが「本榧(ほんかや)」です。美しい木目、適度な弾力性、そして特有の香りを持ち、プロ棋士の対局でも使用されます。特に宮崎県産などの国産本榧は資源が枯渇しており、非常に高価です。古い時代に作られた厚みのある本榧の盤は、それだけで数十万円、時には百万円を超える価値がつくこともあります。
  • 碁石の石材(蛤・那智黒): 碁石の価値は、白石に「蛤(はまぐり)」、黒石に「那智黒石(なちぐろいし)」が使われているかどうかで決まります。特にメキシコ産のスワトウ産蛤から作られる「雪印」や「月印」といった等級のものは、きめ細やかで美しい縞模様が特徴です。これらもまた、現在では良質な原料の入手が困難になっており、古い時代の厚みのある蛤碁石は宝石のように扱われます。

プラスチック製やガラス製の普及品とは、素材の時点で全く異なる価値基準が存在するのです。

② 職人技・作家物としての工芸的価値

将棋の駒や、盤の仕上げには、卓越した職人の技術が反映されます。これらは単なる道具ではなく、一つ一つが手作業で作られた「工芸品」としての側面を持ちます。

  • 将棋駒の作家銘: 将棋の駒の裏には、作者の名前が刻まれていることがあります。「豊島龍山(としまりゅうざん)」「宮松影水(みやまつえいすい)」「大竹竹風(おおたけちくふう)」といった有名な駒師が手掛けた駒は、美術品として高値で取引されます。
  • 彫りの技法: 駒の文字の彫り方にも「彫り駒」「彫り埋め駒」「盛り上げ駒」といった種類があり、特に漆を盛り上げて文字を立体的に表現する「盛り上げ駒」は最高級品とされます。
  • 盤の仕上げ: 盤の脚の形状(クチナシの実を模したとされる)や、裏側にある「血だまり」と呼ばれるへこみの仕上げなど、細部にまで職人のこだわりが見られます。

こうした手仕事の痕跡は、量産品にはない温かみと風格を生み出し、実用品を超えた収集対象としての価値を高めています。

③ 国内外に広がる安定したコレクター需要

囲碁(Go)や将棋(Shogi)は、日本の伝統文化として世界中に愛好家が存在します。「禅」や「武士道」といった思想とも結びつけて捉えられ、その精神性を体現する高品質な道具は、海外のコレクターからも熱い視線を集めています。

国内では、趣味として嗜む愛好家はもちろん、工芸品として収集するコレクター、あるいは茶室や和室の設えとして上質な道具を求める層など、需要が多岐にわたります。このように、国内外に安定した市場が存在することが、囲碁・将棋道具の価値を支える大きな要因となっています。

高く評価されやすい囲碁・将棋道具の種類【詳細ガイド】

遺品整理の現場で発見される可能性のある道具について、具体的にどのようなものが高く評価されるのかを詳しく見ていきましょう。

① 囲碁盤(碁盤)

囲碁盤の価値は「木材の種類」「木取り」「厚み」「作り」の4つの要素で総合的に判断されます。

  • 素材: 前述の通り、国産の「本榧」が最高級品です。次いで、色味が似ている「新榧(しんかや、スプルース材)」や、桂(かつら)、イチョウなどが続きます。見た目での判断は難しいですが、本榧は年輪が非常に細かく、特有の芳香があります。
  • 木取り: 丸太から盤を切り出す位置によって「柾目(まさめ)」と「板目(いため)」に分かれます。盤の上面にまっすぐな木目が通っている「天地柾」や「天柾」が最上とされ、見た目の美しさから特に価値が高くなります。
  • 厚み: 盤の厚さは「寸(すん)」で表され、厚いほど高級品となります。5寸(約15cm)を超えるような厚盤は、それだけ大きな原木が必要になるため希少価値が高まります。
  • 作り: 床に直接置く「卓上盤」よりも、脚がついた「脚付き碁盤」の方が格上とされ、人気も高いです。多少の傷や打痕、インクのシミなどがあっても、それが長年愛用されてきた証として評価されることも多く、素材と作りの良さがそれを上回ります。

② 碁石(白・黒)と碁笥(ごけ)

碁石は素材と厚みが全てと言っても過言ではありません。

  • 白石の素材と等級: 最高級品はメキシコ産ハマグリの貝殻から作られたものです。縞模様の細かさによって「雪印(縞目が見えないほど細かい)」「月印(縞目が繊細)」「実用(縞目が比較的粗い)」といった等級に分けられます。雪印が最高級です。日向(宮崎県)産の蛤を使ったものは「日向特製」と呼ばれ、こちらも非常に価値が高いです。
  • 黒石の素材: 三重県熊野市で産出される「那智黒石」が最良とされます。しっとりとした深みのある黒色が特徴です。
  • 厚み: 碁石の厚みは「号」で表され、数字が大きいほど厚くなります。36号(約10mm)を超えると高級品とされ、40号を超えるようなものは大変希少です。
  • 碁笥(ごけ): 碁石を入れる器です。桑、黒柿、ケヤキといった銘木で作られたものは、碁笥単体でも価値があります。作家の銘が入っているものや、美しい木目のものは高評価です。

③ 将棋盤

将棋盤の評価基準も、基本的には囲碁盤と同様です。

  • 素材と木取り: やはり「本榧」の「天柾」が最高級です。駒を指した時の「パチン」という澄んだ音と、盤面の適度な弾力が棋士に愛されています。
  • 厚み: 囲碁盤と同様に、厚みがあるほど高級とされます。
  • 作り: 脚付きの盤が人気です。脚の彫刻が凝っているものや、全体のバランスが美しいものは工芸品としての価値が高まります。

④ 将棋駒

将棋駒は、囲碁・将棋道具の中でも特に作家性が重視されるジャンルです。

  • 作家物(銘入り): 駒の底や、玉将・王将の裏などに作者の銘が記されています。「影水」「龍山」「金龍」「静山」など、有名駒師の作品は高額で取引されます。
  • 書体: 「水無瀬(みなせ)」「錦旗(きんき)」「菱湖(りょうこ)」など、駒の文字には様々な書体があり、それぞれにファンがいます。
  • 木地: 駒の材料には、最高級の「御蔵島産(みくらじまさん)黄楊(つげ)」が用いられます。木目が美しい「虎斑(とらふ)」「杢(もく)」などが入ったものは特に珍重されます。
  • 付属品: 駒を納める「駒箱」、駒を収納する「駒袋」、そして駒箱をさらに納める「共箱(作者の署名・捺印がある桐箱)」が揃っていると、評価が大きく上がります。これらは作品の来歴を証明する重要な要素です。

囲碁・将棋道具の価値を左右する4つのポイント

査定の際、プロは何を見ているのでしょうか。価値を判断する上で特に重要な4つのポイントをまとめました。

① 素材(最重要項目)

繰り返しになりますが、素材が最も重要です。盤であれば「本榧」か、碁石であれば「蛤・那智黒」か。これが価値を大きく左右する分水嶺となります。見た目では判断が難しい場合でも、専門家は木目や石の質感、重さなどから判別します。

② 厚み・重量感

盤も石も、厚く重いほど、それを作るために贅沢な材料が使われた証拠です。特に、反りや割れが少なく、美しい状態を保っている厚盤・厚石は希少性が高く評価されます。手に持った時のずっしりとした重量感が、価値の指標の一つとなります。

③ 付属品の有無と状態

「共箱」「駒袋」「鑑定書」「覆い布」といった付属品は、作品の価値を保証し、高めるために不可欠です。これらが揃っていることで「完品」としての評価となり、査定額が大きく変わることがあります。埃をかぶっていても、絶対に捨てずに本体と一緒に保管してください。

④ 使用感はマイナス評価にならない

長年使い込まれた盤の天面のすり減りや、駒の文字のかすれは、欠点ではありません。それは、その道具が多くの対局で活躍してきた「歴史」そのものです。激しい戦いを経てきた風格として、むしろ好意的に評価されることさえあります。過度に傷を気にしたり、自分で補修したりする必要はありません。

絶対にやってはいけない3つのNG行動

良かれと思って行った手入れが、かえって価値を損なってしまうことがあります。査定に出す前に、以下の行動は絶対に避けてください。

❌ 化学雑巾で磨いたり、ニスを塗ったりする

「きれいにしよう」と、家具用のワックスや化学雑巾で盤をピカピカに磨くのは厳禁です。

  • 理由: 本榧などの高級材は、木が持つ自然な油分や風合いが命です。化学薬品で拭くと、その繊細な質感が損なわれたり、表面が変質したりする恐れがあります。ニスを上塗りするなどもってのほかです。
  • 対策: 乾いた柔らかい布で、表面のホコリを優しく拭う程度に留めてください。

❌ 傷やへこみを自分で修理・研磨する

目立つ傷やへこみを、紙やすりで削ったり、パテで埋めたりするのもNGです。

  • 理由: 素人が手を加えると、かえって状態を悪化させることがほとんどです。盤の表面を削ってしまうと、本来の厚みが失われ、価値が下がってしまいます。
  • 対策: 傷や汚れも「歴史の一部」と考え、そのままの状態で専門家に見せるのが最善です。

❌ 木製だから安い、プラスチック製だろうと自己判断する

「どうせただの木でしょ」「この碁石はプラスチックだろう」と安易に決めつけてはいけません。

  • 理由: 本榧と新榧、蛤とガラスの見分けは、専門知識がないと極めて困難です。重さや質感、光沢など、微妙な違いで価値が何十倍も変わる世界です。
  • 対策: 「価値がないかもしれない」と思っても、処分する前に一度は専門の査定を受けることを強く推奨します。

遺品整理で囲碁・将棋道具を見つけたらやるべき3ステップ

実際に道具が見つかった場合、どのように対応すればよいのでしょうか。高額査定に繋げるための簡単な手順をご紹介します。

STEP 1:一式まとめて保管する

まずは、盤、石、駒、そして箱や布類など、関連するものをすべて一つのセットとしてまとめて保管してください。バラバラにすると、付属品の価値が失われてしまいます。

STEP 2:銘や刻印を探してみる(無理のない範囲で)

駒の裏や共箱に、作者のサインや印がないか確認してみましょう。読めなくても、分からなくても構いません。「何か書いてある」という情報があるだけでも重要です。写真を撮っておくと、後の査定依頼がスムーズになります。

STEP 3:専門業者に「まとめて査定」を依頼する

ここが最も重要なステップです。囲碁・将棋道具の査定額は**「素材 × 厚み × 作家性 × 付属品」**といった複数の要素の掛け算で決まります。この複雑な評価ができるのは、専門知識と豊富な買取実績を持つ業者だけです。

かいとり隊が「囲碁・将棋道具」の整理に強い理由

私たち「かいとり隊」は、遺品整理の専門家として、数多くの和の趣味道具を査定・買取してまいりました。その経験と知識が、お客様に選ばれる理由です。

  • 専門知識と査定実績: 本榧や蛤碁石、有名作家の将棋駒など、価値の高い品物を見逃しません。市場価格と照らし合わせ、適正な査定額をご提示します。
  • 使用感・傷ありでも査定可能: 使い込まれた道具の価値を正しく評価します。「こんなに古くて汚いから…」と諦める前に、ぜひ一度ご相談ください。
  • 重量物・大型盤も安心の出張対応: 重くて運べない脚付きの碁盤や将棋盤も、ご自宅までお伺いして査定・搬出いたします。お客様の手を煩わせることはありません。
  • 他の遺品と「まとめ査定」が可能: 遺品整理では、書画骨董、茶道具、古書など様々な品物が出てきます。かいとり隊なら、これら全てを一度に査定できます。ジャンルごとに業者を探す手間が省けます。
  • 遺品整理のワンストップ対応: 買取だけでなく、その後の不用品の片付けやハウスクリーニングまで、遺品整理に関わる全てをワンストップでサポートいたします。

出張料・査定料はすべて無料です。まずはお気軽にお問い合わせください。

まとめ|囲碁・将棋道具は“素材と作りが価値になる遺品”

故人が大切にしていた囲碁盤や将棋駒は、単なる遊び道具ではなく、日本の伝統と職人技が宿る文化的な遺産です。

  • 本榧の盤、蛤碁石は高評価の可能性大。
  • 作家銘のある将棋駒、共箱付きは価値が大きくアップ。
  • 長年の使用感は、マイナスではなく歴史の証。
  • 盤・石・駒・箱は、一式まとめて査定に出すのが鉄則。
  • 重いから、古いからと諦めず、捨てる前に必ず査定を。

「この盤や駒の価値を知りたい」
そう思われたら、ぜひ私たち「かいとり隊」にご相談ください。故人の趣味への想いを受け止め、その価値を正しく評価し、次の方へと繋ぐお手伝いをさせていただきます。遺品整理と買取のプロが、お客様の負担を軽減し、心に寄り添ったサービスをご提供します。

遺品整理で囲碁・将棋道具は売れる?盤・石・駒の価値と買取相場
遺品整理で出た古い囲碁・将棋盤、捨てていませんか?本榧の盤、蛤碁石、作家物の将棋駒は高額買取の可能性が。価値の見極め方、高く売るコツを専門家が解説します。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次